楽しさと苦しさと。

いやー、じつにパリピな一日であった。朝からお台場のレインボーブリッジを眺めながら、ビール、ワイン、ウィスキーを片手にBBQ。

写真を選んでいて、また食欲が刺激される。お肉がぶ厚いこと、ぶ厚いこと。でも、口に入れるととろけていく。どんどん箸が進む。それもそのはずで、このBBQの主催者はフランスはニースで星付レストラン『KEISUKE MATSUSIMA』のオーナー兼シェフである松嶋啓介さんだからだ。昼間っから夢気分であった。

ほろ酔いな足取りで電車を乗り継ぎ、作家の本田健さんのコミュニティーのメンバーが集まるガーデンパーティーへ。懐かしい顔ぶれ。家族のような空気感。だからこそ話せる「これから、どう生きていきたいのか?」という本音トーク。どれもが、ぼくにとって宝物みたいなものだ。今日は一日中お酒ばっかりだったから、後半は写真を撮る余裕もなしだったなぁ。

そんな時間のなかで、心に残ったひと言がある。

「苦しかったことが、誰かの役に立てばいい」

ぼくの友人に、大嫌いだった仕事を長年続けている人がいた。(パーティーの参加者ではない)彼にとってのその期間は、苦行以外のなにものでもなかった。「早く辞めたい早く辞めたい」と朝起きるたびに、じぶんの環境を呪っていた。しかし、最後の最後で一歩を踏み出すことができず、病気を経験したりしつつも耐えしのいだそうだ。

その数年後、思いもしないことが起こった。やっとのことで独立を果たした彼を助けてくれたのは、なんとその呪い続けた苦しい日々の経験だったのだ。起業当初の時期にお客さんになってくれたのが、昔のじぶんと同じ苦しみを抱えている人たちだったという。そんな話をしている彼は、なんとも言えないような表情を浮かべならも、でもやっぱり充実感に満たされているように見えた。

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その嵐のような、長い長い夜のような苦しい体験こそ、過ぎ去ったあとには、いい思い出になるものなんですよね。ほんとうにいい武勇伝やら笑い話になって、昔話に花を咲かせてくれたりもします。

いまでも、独立して食っていけずバイトを精を出していた経験は、ぼくの宝物でございますよ。

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