なにかを選んだら、なにかを手放すことになる。

得てしてぼくらは、いやぼくは、かもしれない。体よりもその他の事情を優先することある。仕事のこともあれば、誰かとの人間関係のこともある。

ぼくの目に焼き付いている光景がある。まだ会社員だった頃、新宿の超高層ビルの1階で上司と待ち合わせをしていた。コンサルティングの提案資料をペラペラとめくりながら、ロビーの一角に佇んでいた。ふと、目をあげた瞬間。

ドサッ。

一人のスーツ姿の男性が倒れた。口の端には泡。顔は青白かった。すぐさま人だかりができて、そのなかの誰かの手によって救急車が呼ばれた。ほぼ同時に上司が到着し、「なにがあったの?」と質問攻めにあいながら、エレベーターへと乗り込んだ。

つい先日、「NHKの31歳女性記者が2013年夏の選挙取材中に亡くなった」というニュースがスマホニュースに流れてきた。過労死だったそうだ。ぼくが会社員時代に目にした新宿の方は、亡くなっているわけではないと思うが、やっぱり過労だったんだろうと思う。

数日前から鼻がグズグズしはじめた。「ちょっと体調おかしいかなぁ」くらいで、ぼくのまわりにある諸事情を優先して過ごしてきた。諸事情をこなしながらでも、なんとか回復するだろうとたかをくくっていたのだ。

そうやって、切り抜けられてきたこともある。だけれど、今回はダメだった。

そんなぼくを見た神さまの計らいなのか、タイミングよく三連休がやさしく手を広げて待っていてくれた。ほんとうは予定も入っていたのだが、キャンセルさせてもらい、ぐっすりと眠ることにしよう。

過労の問題に、なにか意見を言うことはできないが、やっぱり(特に)仕事を優先し続けると、からだの健康を手放すことになりがちだ。

からださんが、「そろそろ、疲れたよ」と言っていそうなので、ティッシュの山を横目に、パソコンを閉じることにしよう。

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ということで今日は、完全オフにします。そうすると、なんか手持ち無沙汰感が出てきちゃうんですよね、困ったことに。

さてみなさんは、どんな三連休を計画中ですか?

Have a good holiday!

追伸、、、
おやすみのお供に。幻冬舎の編集者、箕輪厚介さんとお届けるラジオ番組の最新号です。ぼくはダウンしていますが、この休日、いろんなことにチャレンジしようと考えている方はやる気になること間違いなし。

第10回 『編集者を引き寄せる著者の魅力』