インディペンデントに生きる。

ボォーーーッという汽笛の音とともに、目の前からフェリーが出港した。どうやら、熊本に向かうようだ。

この数日、プライベートでバタバタとしていて、目まぐるしく時間が過ぎていった。久しぶりの、ゆとりある時間だ。海が見えるカフェで、この数日の頭と心の整理と溜まっていた仕事を進める。アイスコーヒーの苦味が心地よい。

絶えずゆらゆらと動き続ける波を見ていたら、数年前の記憶がよみがえってきた。まだ当時は、20代も中盤。いまから考えると、いまよりもずっとバタバタしていた。時間にも、お金にも、気持ちにもゆとりがなかった。スペースがなかったのだ。

だから、実家の長崎に戻ってきても、2、3日滞在してはすぐに帰らなくてはならない状況に置かれていた。極端に言えば、これ以上長い間滞在すると、やっていけない、生きていけないと思っていた。(思い込んでいた)

しかしいまは、そんなことはない。実際に、やっていけている。「では、なぜやっていけているのだろうか?」と、問いを立ててみた。仕事をしながら、海を眺めながらぼんやり考えていた結果、思いついたのは、このことばだ。

『インディペンデント』

20代中盤のぼくに比べて、いろんなものから『独立』できているのかもしれない。そう思い当たった。時間も、場所も、お金も、気持ちも、人間関係も、いろんな分野で。

いろんなものから、ひとつずつ、少しずつ、独立するにしたがって、選べる選択肢が増える。好きな場所で、好きな時間で、好きな人と、好きな仕事を、じぶんの素直な気持ちにしたがって選択できる。より自由になる、とも言えるだろうか。

でも注意点は、自由には責任が伴うということだ。「はい、じゃあ、いまからインディペンデントに生きる!」と言ったところで、実際にできるかどうかは別の話だ。頭の中の妄想じゃなくって、実際にできるかどうかで、どれくらい独立できているかはわかる。

こんなことを考えていると、「じゃあ、インディペンデントに生きるにはどうしたらいいの?」という次なる問いが産声をあげた。このテーマについて、しばらく考えを巡らせてみよう。

さてこれから、ローカル線のバスに揺られて移動だ。

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堀江貴文さんの『多動力』など数々のヒット作品の編集を手がける幻冬舎の箕輪厚介さんとお届けしているラジオ番組の最新号が配信されています。

第4回:箕輪流「多動力」の秘密(タイトルをクリックすると視聴ページへ)

多動力の本質は、じぶんがたくさんたくさん動くことではありません。では・・・? ということで、今日書いていたインディペンデントに生きる上でもヒントになることがあると思います。